秋華神社

2019年12月21日【土】10時46分04秒

伊藤詩織さん勝訴、刑事と民事で判断が分かれた理由とはという記事を読みまして、まあそれなりに納得はしました。

民事と刑事では求められる立証のレベルが異なり、後者のほうが遥かにハードルが高くなっているという事です。

でも違和感はぬぐいきれません。
簡単に書こうと思います。

まず今回の話、合意が無かった事を認識して行為に及んだという事が立証できなかったわけですね。
つまり不可抗力だったので不起訴となったわけです。
しかし不可抗力だったとはいえ、相手に迷惑をかけたのだから慰謝料を払えというのは納得できます。
違法ではないけれど、悪い事をしたらそれなりに責任をとる必要はありますからね。
壊すつもりはなかったけれど、何かを壊してしまったら弁償するのは当然だという話と同じです。

まあ山口氏は控訴していますから、この『悪い事をした』という部分も否定しているのでしょうが、この辺りは裁判の判断なので私にはコメントできません。
ただ、少し変な話だとは思っています。
山口氏は『合意の上だった』少なくとも『否定はしていなかったので合意』という意味で『悪い事をした自覚がない』わけです。
なのに今回の判決では、伊藤氏が『合意していないのは拒否だ』という事で認められたわけです。
正直恋愛の中で一々合意を取るのもおかしな話で、大抵はその場の雰囲気とかそういうものじゃないのかと私は思うわけです。
『一々聞かないで』『聞かれたら覚める』という女性もいるわけで、こんな判決を出していいものかどうかとも思います。
これに関しては何度も言いますが、内容もハッキリ知りませんし、しっかりと何かがあったのだとは思いますし、あくまで疑問です。

それよりも気になるのがやはり支払い額です。
刑事の場合、示談金の相場が５０万円から１００万円くらいだと聞きました。
故意にやったとしても、それはこれくらいの罪だというわけです。
これが高いか安いかと言えば、個人的には安すぎると思いますが、現状それくらいで示談する人がいるという事なので否定できません。
ですがそれ以上に高い額の支払いを命じる今回の判決は、どうなんですかね。
あくまで犯罪ではないという前提での慰謝料としては高すぎると思うのです。
どう考えても犯罪者扱いではないでしょうか。
そこまで支払いを命じる判決が出せるのなら、刑事でも起訴できるのではないかと思うわけです。

まあ今後再起訴という可能性もあるようですし、どうなるのかは分かりません。
今回の判決も確定ではありません。
でももしも起訴されず、このまま決まれば何かおかしく感じますし、逆に支払いが無くなったとしたら、今回の判決を出した裁判官がおかしいと感じるわけで、もしも検察も裁判官もまともだとしたら、このまま最高裁でも決まり再起訴という話になるのでしょう。
そうならない場合、何処かが狂っている、そう感じずにはいられませんね。

★ポイントまとめ★

何故、刑事と民事で立証する為のハードルが大きく違うのか。
男女の関係にどこまで踏み込んでいいのだろうか。
支払い額はどうやって決められるのだろうか。

一言で言うと『国民に分かりやすい判断がくだるようにしてくれ』って事かなｗ

★さらにまとめ★

同意なく行為に及んだが、山口氏は同意があったと判断していた可能性があり起訴できない。
ここまでは分かります。
では、どうして男女の個室での出来事なのに、『同意が無かった』と部外者が断定できるのでしょうか。
仮に断定できる理由が有ったとして、それなのにどうして山口氏は同意が有ったと思ったのでしょうか。
この両方が納得できたとして、どうして３３０万円という高額の慰謝料を支払う事になるのでしょうか。
裁判官は完全に、山口氏は限りなく黒だと考えているように思えます。
つまり『疑わしきは罰せず』と申しますが、『疑わしきは金で罰する』という事なんですかね。