神社に行くと、『これはなんだろう?』と思うものが多々あります。
それを私なりの解釈でここに記録していこうと思います。
【鳥居】
鳥居には神明鳥居と明神鳥居の二種類がありますね。
細かく分ければもっと多くに分けられますが、大きく分ければ二種類です。
これはあくまで私の感想と言いますか想像ですが、伊勢神宮系や特別感のある神社は神明鳥居、それ以外は明神鳥居という気がします。
そして明神鳥居は色々な色がありますが、朱色はお稲荷さん、白色は天皇系という感じがします。
※朱は仏教系で魔除け、白は本来の色で神聖という事のようです。
そういう区分があるのかどうかは分かりませんが、色々な神社を見てきた感じではそうかと今は思っています。
第一の鳥居を入った所から参道であり聖域です。
ただ最近はその先全てが境内というわけでもなさそうです。
ちなみに参道は聖域の入口から拝殿までを繋ぐ道です。
真ん中は神様の通る道ですから端を歩きましょう。
鳥居をくぐる時には一礼して挨拶してから入りましょう。
【門柱(石柱)】
多くの神社に有ります。
大抵は境内に入る正面の鳥居の手前に立っています。
向かって右手側にある事がほとんどな気がしますね。
ただ、特に絶対という決まりはなさそうです。
門がある場合は門柱、そうでない場合は普通に石柱と言った方がしっくりきます。
その神社の名称が書かれていますが、正式名称ではない場合も偶にあります。
神社名に限らず、あらゆる所にある案内用の石柱を石標柱と言います。
神社名に限って言えば、社号標というのが一番でしょう。
【扁額】
鳥居などについている額です。
『へんがく』と読みます。
鳥居についているものは大抵が神社の名前か、お祀りしている神様の名前が書かれています。
お寺などでは本殿の向拝(突き出した庇)の下にあったりします。
扁額も多数の神社で見かけますが、無い場合もあります。
鳥居についているものは神額とも言います。
【参道】
第一の鳥居から拝殿に連なる道で、真ん中は神様が通ります。
参拝する時は参道の端を歩いて拝殿に向かいます。
【表門】
神社境内に入る所に門が有ったりします。
門の名前は神社によって異なり、写真の大阪天満宮の門は『南門』と言われていたかと思います。
拝殿正面にある参道中にあるので私は『表門』と呼んでいました。
写真のような豪華な作りの門は『神門』と呼ばれます。
ちなみに写真右に写っている石柱こそ門柱というにふさわしいのかもしれませんね。
【手水舎】
手水舎は手(身)を清める所です。
上の写真は手水舎、下の写真は手水所というべきでしょうか。
読み方は『ちょうずや』だったり『ちょうずしゃ』だったり『てみずや』だったり色々あります。
神社によって変わったりもします。
最近は水道がそのまま置かれている所も見かけます。
神社を見て回ると色々な手水舎があって面白いです。
清め方は、まず右手で柄杓を持って左手に水をかけます。
次に柄杓を左手に持ち替えて右手に水をかけます。
再び柄杓を右手に持ち替えて左手に水をため、それを口に含んで濯ぎます。
ただし今は衛生面を考えて、唇に付けるだけでもいいと言う宮司もおられますからそれで問題ないでしょう。
そして最後に両手で柄杓を持ち、水をすくった後に立てて取っ手を水で流して元に戻します。
【柄杓】
手水舎に置かれている水をすくう為の道具です。
概ね木でできたものが多いですが、金属性や竹でできたものもあります。
【社殿】
社殿とは神社境内にある建物の総称です。
写真は靖国神社境内にある参集殿です。
【拝殿】
拝殿は参拝する所ですね。
大抵は後ろに本殿があり、手前に拝殿があります。
お賽銭箱があって、鈴がつり下げられている事が多いです。
参拝方法は、二拝二拍手一拝が基本と言われていますが、神社によって異なる場合があります。
まず一礼してからお賽銭箱にお賽銭を入れて鈴を力強く鳴らします。
その後二拝(二礼)してから二拍手し、手を合わせたまま目を閉じて願い事などを伝えます。
伝える内容は、まず住所と氏名、そして神様に会えた事に感謝しお礼を言います。
それからお願い事なり、決意なりを伝えましょう。
最後に一拝(一礼)して終わりです。
大抵の神社では、拝殿が社殿の中で一番大きくて立派です。
【本殿】
本殿はお祀りされている神様がおられる場所ですね。
多くの神社では拝殿の後ろに連なる少し小さめの社殿になります。
もちろんそうではなく大きな本殿が有ったり、拝殿と一緒になっている神社もあります。
この写真では、拝殿の後ろで一段高くなっている社殿がそうです。
【遥拝所】
遥拝所は、主にお伊勢参りに行けない人の為にある代わりの参拝所です。
遥拝所には穴の開いた大きな遥拝石が置かれている事が多いです。
大きな丸い穴を太陽とし、天照大神を拝むという事でしょうか。
それとも穴の向こうに伊勢神宮に繋がる道があるのでしょうか。
【狛犬】
神社の入り口、或いは拝殿や本殿の前で神様を守る守護獣です
左右2体セットで、阿吽になっています。
右が阿像の獅子、左が吽像の狛犬となります。
阿像は口を開けており、吽像は口を閉じて角があります。
ただ、角のある狛犬はそう多くは見かけません。
両方一緒に狛犬と呼ばれています。
狛犬といいますか、リアル狛犬ペアが置かれた神社もありました。
獅子と狛犬ですね。
阿像は玉を、吽像は子連れという組み合わせも多いです。
【眷属の白狐】
ほとんどの稲荷神社では、狛犬ではなく狐の形をした眷属の白狐像が置かれています。
これも阿吽の形になっており、右が阿像白狐、左が吽像白狐です。
阿像は玉をくわえている事が多く、吽像は巻物をくわえている事が多いです。
役割は狛犬とは違って、神の遣いです。
檻や網に入っている事が多く、もしかしたら悪さもするのかもしれませんね。
【百度石】
御百度参りに使う石です。
大抵の神社にあります。
この石と拝殿を100往復します。
お百度標と言われるものが置いてあった神社もありました。
【注連柱 標柱】
『しめばしら』と読みます。
鳥居の原型と言われるもので、聖域を分ける為に有ります。
4本で囲って儀式をする場所も聖域という事なのでしょう。
ただ、名称が同じなのかは分かりません。
【注連縄】
鳥居や社殿の向拝下に掛けられた縄で、神聖なものと不浄との境を示して張る縄の事。
【祠 摂社 末社】
祠は、神様をお祀りする社殿の中でも、摂社(攝社)や末社用などの小さなものです。
摂社や末社とは、その神社の祭神様と合祀するのではなく、概ね同じ境内に別の神様の社(やしろ)を置いたものです。
本社に付属し、その祭神と縁の深い神様をお祀りしているわけです。
摂社は格式が末社より上位となります。
最近は摂社と末社を合わせて『摂末社』とか『境内神社』と呼ぶ事も多いです。
【燈籠】
灯篭、灯籠、燈篭などとも書きます。
社殿などにつり下げられている灯りです。
いくつも並んでつり下げられていたりします。
立てられているものもあります。
【石灯篭】
石灯篭は境内や参道を照らす為のものです。
石灯篭の中に電球を設置している神社もありますね。
神社じゃなくても古い日本庭園などで見かけます。
【お賽銭箱】
大抵の神社の拝殿前には、お賽銭箱が設置されています。
ここにお金を入れてからお願い事をします。
【鈴】
大抵の神社の拝殿前には鈴がつり下げられています。
これを鳴らすことで神様を呼びます。
家の呼び鈴みたいなものですね。
【ご神木】
ご神木は神が降りてきて宿る木ですね。
しめ縄がしてある事が多いです。
保存樹に指定されているものも結構見かけます。
他にもおみくじを結んだりする木や、その木自体を神としているご神木もあります。
【石神さま】
石神さまは石の神様ですね。
色々と種類がありそうです。
国歌に出てくるさざれ石もしめ縄をして祀られている事が多いです。
道祖神もそうですかね。
【のぼり旗】
神社にのぼり旗はつきものです。
特にお稲荷さんで多く見ますね。
神社幟とも言いますが、主に縦に長いものを指すような雰囲気です。
【石碑 記念碑 紀念碑】
神社には色々な石碑や記念碑があります。
その神社にゆかりのある何かがあった時に置かれるようです。
石碑とは銘文(碑文)を刻み建立した石で、墓石などといった目的を持たず銘文を刻む事自体を目的としたものの総称です。
碑(いしぶみ)とも言います。
【おみくじ結び処】
おみくじを結ぶ場所は、おみくじ結び処と呼ばれています。
写真の高津宮ではおみくじ掛となっています。
【掲示板 案内板】
神社の説明や定、由来や由緒が書かれているのが案内板や掲示板です。
【撫牛(撫で牛)】
天満宮には大体あります。
祭神である菅原道真が牛を好いていたのですね。
撫でると御利益があると言われています。
体の悪い部分を撫でると治るとか。
【絵馬】
馬は神が乗る神聖な動物とされており、祭典や神事に馬が奉納されていました。
それが簡略化され、馬の絵が描かれた絵馬を奉納するようになります。
今では大小さまざまな社型の板に色々な絵が描かれ、願い事を書く為のものとなっています。
説明しなくても絵馬に願い事を書いてつり下げられているのはよく見ますね。
大きな絵馬が飾られている神社もあります。
【絵馬掛所】
絵馬を掛ける所は、そのまま絵馬掛所(絵馬掛け所)というそうです。
【千本鳥居】
そこそこ規模のある神社には、大抵朱色の鳥居がいくつか連なっておかれている場所があります。
伏見稲荷の千本鳥居が有名ですが、数が少ないとなんというのですかね。
お稲荷さんじゃなくても境内に稲荷社が置かれている所が多く、連なる鳥居が見られます。
【明治天皇聖躅】
『めいじてんのうせいちょく』と読みます。
明治天皇聖躅は、明治天皇が大阪を訪れた事を後世に伝える為に建てられた石碑です。
30カ所に建てられたそうですが、今はいくつか無くなっています。
【銅像】
神社によっては、所縁ある人物の銅像が置かれている所もあります。
豊國神社の豊臣秀吉や靖国神社の大村益次郎は有名ですね。
【石像】
その神社に所縁のある石像が置かれている事もあります。
堀川戎では阪神淡路大震災時に倒れた鳥居の石を使ってえべっさんが作られたとか。
【道祖神】
道祖神は道端で祀られる神様です。
石碑や石像の形で祀られます。
石の前に写っているのはただの猫です。
おそらく宮司さんが飼っている猫だと思われます。
【神馬】
『じんめ』と読みます。
神様が騎乗する神聖な馬です。
神馬にはのぼってはいけません。
神社に奉納する馬です。
【梅の木】
梅の木がある神社は多いです。
関西の神社だからでしょうか。
『難波津に咲くやこの花冬ごもり今を春べと咲くやこの花』という百人一首の最初に読まれる歌がありますね。
この花は梅の事です。
【十二支方位盤】
これは天満宮にある十二支をあしらった方位盤です。
祭神の菅原道真が鶏を嫌った事から、酉の絵は鳳凰になっていると聞きました。
本当か嘘かは知りません。
【看板】
神社の看板です。
突き出しているのよりも、こういった看板の方が景観を損ねなくて好きです。
外の石垣に貼り付けてあるようなのも良いと思います。
【国歌】
君が代が貼ってある神社を時々見かけます。
日本という国は神社との繋がりが強いです。
【国旗】
国旗が掲揚されている神社を時々見かけます。
日本という国は神社との繋がりが強いです。
【献灯台】
献灯台はお寺でよく見かけるロウソクを立てる台です。
神仏にささげるために、社寺にロウソクの灯明を奉納するわけです。
偶に神社でも見かけます。
【提灯】
提灯は明かりの役割以外に、広告や告知に使われます。
【その他色々】
他にもよく分からない色々なものがあります。
【神社用語集2】境内にあるモノや施設の名称や役割や使い方など
【神社用語集3】境内にあるモノや施設の名称や役割や使い方など
より正確にまとめた
神社施設名称用語辞典はこちらです。
※私なりに調べてはいますが、間違いもあるかもしれませんのでご了承ください。