神社境内にはまだまだよく分からないものが多々あります。
適当に調べてみて分かる範囲内で紹介していきます。
個人的見解も含まれていますので、本当の所は自分で調べてくださいね。
【錦の御旗】
神社の拝殿内で時々見かけます。
天皇の軍の旗ですね。
日本人正義の旗と言ってもいいでしょう。
これを掲げている方が日本では必ず勝ちます。
【宮彫り(宮彫)】
拝殿の向拝の下などに彫られた飾り彫りの事です。
神社を見て回る時の楽しみの一つでもあります。
欄間や木彫り仏の光背などにある、くり抜いて彫られているものは透かし彫りです。
欄間とは長押という横柱(横木)の間の事です。
風通しの為にくり抜いて飾りが彫られたりしています。
【鬼瓦(鬼板)】
社殿の屋根の大棟部分の先端についている瓦を鬼瓦と言います。
鬼の顔になっているものがお寺でよく見られますね。
上の写真(野田恵美須神社の拝殿)のような、頭に三つ飛び出した形の鬼瓦は経ノ巻鬼瓦と言われよく見かけますね。
下の写真は高津神社の拝殿ですが、銅で葺いてある屋根にも鬼瓦が付いています。
でも瓦ではないのでこの場合は鬼板ですね。
一本だけ飛び出したこの形は経ノ巻以外の鬼瓦で、熨斗瓦(のしがわら)から連なる鳥衾(とりぶすま)と呼ばれる部分が飛び出しているものです。
神社ではよく見られる形かと思われます。
鳥衾の先にハートのような模様が描かれているのが素敵ですね。
そして仁徳天皇が主祭神ですので、菊の紋章が入っています。
熨斗瓦は屋根の大棟部分の上の瓦で、それに連なる形で飛び出した部分を鳥衾と言います。
【千木・鰹木・鳥衾】
屋根の天辺から伸びて鬼板の上から突き出た部分が鳥衾(とりぶすま)と言います。
屋根の天辺に並んでいる大砲のようなものは鰹木(勝男木)です。
鬼板のやや後ろ辺りから上空に二つ触覚のように伸びているのが千木です。
千木には先が凹んだものと凸っているものが有り、女性や男性を表しているという説もあります。
【懸魚・破風】
懸魚(げぎょ)とは、建築装飾の一つです。
破風 (はふ) の下部内側またはその左右に、棟木や桁の先を隠す為付けられた飾り板です。
写真中央が懸魚で、その左右に伸びている彫刻装飾も懸魚です。
それが付いている屋根の下にある板が破風です。
【御幕】
門や社殿などに掛けられた、紋章の入った暖簾やカーテンのような布の事です。
拝殿に掛けられたものを神社幕、門に掛けられたものを門幕、神棚に掛けられているものを神前幕などともいいます。
【壁代】
昔、宮殿など母屋と庇との間を隔てる為、或いは目隠しの為に用いられた帳です。
神社では内装用に使われています。
朽木模様の入った幕が使われています。
【紙垂(しで)】
注連縄や玉串、或いは大麻や御幣に付いている白い紙の事を紙垂といいます。
玉串は、神前に供える榊(さかき)の枝に紙垂を付けたものです。
※後に出てくる玉串を参照してください。
大麻は、祓串に紙垂をたくさんつけたお祓いに使う道具です。
巫女さんが『はらったまっきよったまっ(祓いたまえ清めたまえ)』と言って振ってるやつです。{笑}
※後に出てくる幣を参照してください。
御幣は、幣串に紙垂を挟んで二枚だけ垂れ下がっているもので、神に捧げる為にあります。
神の依代や御神体そのものとして、或いは大麻と同じようにお祓いの道具として使われる事もあります。
ちなみに注連縄に垂れ下がっている藁の飾りを『〆の子』と言います。
神前に供えてある葉っぱが榊です。
御幣の置物が立てて3つあるのが見えます。
【相殿】
複数の神様を一緒に祀る社殿の事です。
一緒に祀る事自体を言う事もあります。
【斎館】
神職が神事を行う前に心身を清める為にこもる建物だそうです。
これは蒲田神社のものですが、この神社は色々としっかりしている印象でした。
古き良き伝統をしっかりと受け継ぐ意思が伝わってくる神社です。
それを教えてくれる為に、わざわざ斎館の表札を付けてくれている気もしますね。
【遷殿】
仮殿(かりどの)です。
一時的に御神体を安置する所です。
一般的にはおそらく改築などの際に使われる社殿なのでしょうけれど、写真の蛭子遷殿は祭りの時だけ一時的に利用される社殿となっています。
【神輿庫】
御神輿が格納してある社殿です。
高津宮の社殿は、この神輿庫一つを残し全て世界大戦で焼失したそうです。
生き残った神輿庫ですから、何か御利益がありそうですね。
【納札所】
役目を果たし終えたお守りやお札をお返しする所です。
別の神社にお返ししてもかまいません。
ただしお寺とは違うのでご注意ください。
小さな祠位の大きさの納札所が置かれている神社もあります。
沢山の神社に行っていますが、有る方が珍しい気がします。
【地車蔵】
地車を収納してある蔵です。
【透塀】
向こう側が見えるように作られた塀です。
彫刻がほどこされているものも多いです。
見えるようにと言うよりは、風通りをよくする為でしょうか。
【垣根】
竹や植木で作られた敷居です。
写真のように縦に竹を並べたものや、十字に組んであるものもあります。
【冠木鳥居】
門になっているのを冠木門と言います。
お寺などでよく見かけますね。
枠の部分だけのものは冠木鳥居と言われているようです。
【足長鳥居】
普通の明神鳥居ですが、少し違和感を覚えます。
何かとよく見たら、足が少し長く、黒い部分より下に茶色い部分がありました。
小さい鳥居でも下をくぐれるように足が足されているだけでしょうが、珍しかったので足長鳥居と勝手に言ってます。
【さざれ石】
国歌『君が代』で歌われる石です。
元々は小さな石の意味です。
小石の間を炭酸カルシウムや水酸化鉄が埋める事で一つの大きなさざれ石となります。
小さな石が大きな石となるようにという想いが国歌で歌われているのです。
【陰陽石】
生命力と繁栄の石だそうです。
豊穣と繁栄に御利益があるそうです。
【鎮座石】
神功皇后が新羅よりご帰途の折り、この地に初めて坐間神を奉斎されました。
その時その上で御休息されたと伝えられているのが鎮座石です。
【門標石】
門の所に置かれた神社名案内用の石です。
特にそう呼ばれているわけではありませんが、検索の結果これが一番近い呼び名ですね。
碑(彫り石(えりいし))とか単純に言ってもいいですし、門石碑とか門碑とかでもかなり検索に引っかかります。
普通の門柱も含めた総称としては社号標というのが正しい言い方です。
【参集殿】
参拝者が休憩する所です。
【社務所】
神社の事務を取り扱う所です。
【結婚式場】
大きな神社には結婚式場があります。
【儀式殿】
結婚式などを執り行う建物です。
【神楽殿】
神楽を奏する為に設けられた境内にある社殿です。
神楽とは、神を祭る時に奏する舞楽です。
【渡り廊下】
社殿と社殿を繋ぐ廊下です。
長く社殿を取り囲むようにある廊下は廻廊と言います。
【権殿(權殿)】
権殿は、社殿の改築などの際、仮に御神体を安置しておく場所です。
写真は白山神社の権殿ですが、扁額に『權殿』と書かれていました。
神明社の仮の社殿という事のようです。
【覆屋(おおいや)】
覆屋は、社殿等を保護する目的の建物です。
写真の外側の壁になっているものがそうです。
社と繋がっている場合もあります。
仏教的には覆堂や鞘堂と言います。
他、比較的規模の小さいものや簡易なものを含めて覆屋と言います。
下の写真は、社と覆屋の間です。
【舞台】
祭事には境内に舞台が置かれ、色々な行事が舞台の上で行われます。
【台石】
狛犬などが置かれている台になる石です。
紋章や、奉献奉納という文字が書かれている事が多いです。
【道標】
どちらに行けば何があるのかを示すものです。
道しるべですね。
【国旗掲揚塔】
国旗を掲揚する為のものです。
神社には国旗を掲揚する為のものがだいたいあります。
【木標】
木標は、木で作った目印です。
主に墓標の事ですね。
ただ他にも色々な用途で使われており、木で作られた標石や石標と考えた方が良さそうです。
【おみくじ自動販売機】
おみくじの自動販売機です。
【神鏡】
拝殿の中でよく見かける鏡です。
八咫の鏡も神鏡の一つです。
太陽を表す天照大神の象徴でもありますし、神霊の御神体そのものとしても扱われます。
依代にもなりますし、鏡の向こうの神の国と繋ぐ道具とも考えられています。
【経机】
お経をのせる為の机ですが、神社では三方(三宝)などお供え物が置かれたりしています。
拝殿の中に置かれ、正面から見ると鳥居のような形をしています。
【跳び狛犬】
跳び狛犬は、拝殿や門の屋根の上などにいる、飛び跳ねた格好をした狛犬の事です。
概ね逆さ向きになっている小さな狛犬です。
【十二支方位】
十二支が並べられた方位盤ですね。
てっぺんには狛犬がおり、神矢をおそらく北に向けているのではないでしょうか。
他の写真を見た感じそうでもなさそうですね。
【玉串】
榊(さかき)の枝に紙垂を付けたものです。
神前に供えます。
【幣(ぬさ)】
巫女さんなどがお祓いをする時に使う道具です。
祓串に束になった紙垂と麻苧(あさお)が付いているものを大麻や大幣(おおぬさ)と言います。
幣串に挟んで2本だけ垂れているもの御幣(ごへい)と言います。
麻苧は麻の糸の事です。
【神棚】
高津宮にはこのような神棚と人形が置かれていました。
結婚式場があるので何かに使うのかもしれませんね。
【雪洞(ぼんぼり)】
神棚の両脇などに置かれる灯りです。
燭台と呼ばれる灯火用具に、紙や布で囲われ飾られたものですね。
六角筒で囲われているものが多いようです。
神社には他にも色々なものがあります。
とりあえず縁起の良いモノや記念するモノなら何でもありそうです。
他にもこんなモノが‥‥
豊崎神社の干支の石像
【神社用語集1】境内にあるモノや施設の名称や役割や使い方など
【神社用語集2】境内にあるモノや施設の名称や役割や使い方など
より正確にまとめた
神社施設名称用語辞典はこちらです。
※私なりに調べてはいますが、間違いもあるかもしれませんのでご了承ください。