先日議論させていただいのですが、大変勉強になりました。
自分が正しいと思っている事にふと突っ込みを入れられると、『えっ?そう言われると‥‥』と一度立ち止まる自分がいました。
自分は何故そう考えていたのだろうかと、改めて考える事は良い事ですね。
これがディベートだったら、私は間違いなく即答できなかった事でしょう。
まあ実際はそれなりに裏付けを持って出した考えばかりなので、そう簡単に考えが変わるものではありませんでしたが。
さてそんな楽しい経験をしたのだから、反省して自分の糧にしなければなりません。
そこで一応ここにまとめておく事にしました。
まず議論は、何について議論をしているのかという事を明確にしないと話が変な方向に進みます。
それを明らかにした方がいいですね。
次に、理想で話している人と現実を見て話している人では話がかみ合いません。
これは、理想がたとえ可能だと考えられていたとしてもです。
明治維新という理想が成功すると考えていた人は極一部だったでしょう。
不可能だと諦めてしまっていてはそこで終わりと考えれば、理想を求める事も正しいと言えます。
明治維新に関しては天皇陛下の存在が大きく、結果論から考えれば道筋はちゃんとあったといえなくもないんですけれどね。
そして議論は思い込んでいる部分をいかに説得して崩すかが大切です。
あくまでディベートという事で相手を説得する必要がある場合ですよ。
適当に話す場合はどうでもいいです。{笑}
後、何かを行う時には、どういう理由でそれが必要で、どういう効果でどう解決できるのかを明確にした方がいいでしょう。
そしてそれに対して、どんな場合、どれくらいの割合で、どれくらいやれば、どれくらいのリスクが現れて、どんな悪い結果になるのかをハッキリするべきだと感じました。
ではこれを例を挙げて説明してみたいと思います。
先日の議論ですが、そもそもは日本の国債の評価が下がる理由についてでした。
日本国債の格付けがA?今マイナス金利だしFくらいでいいんじゃないの?
半分ネタで書いた記事だったので、説明が不足しまくっていますね。{汗}
これに対して、親切に説明してくださった所から話が広がったわけです。
国債が下がる理由は複数存在します。
返済能力とか、買うメリットとかですね。
私はネタで、今はマイナス金利で買うメリットなんて全くないよって話したわけです。
そして返済能力、つまり信用には問題が無いと言っていたわけですが、ここに意見を下さったわけですね。
消費税増税は、プライマリーバランスを正す為の政策で、それを後回しにしたから信用が下がるという話でした。
これに対して私は、ろくな説明もせず自分の中ではあたり前と思っている事を相手に伝えないまま議論をしたらから話がそれて行ったように思います。
反省するべき点ですね。
私は、増税よりも税収を上げるという視点を重要視している点が一点。
そしてみんなが思っている程、国債残高が増え続ける事に対して懸念を持っていない点が話をそらした原因でしょう。
最初から、増税の目的は税収を増やす事であり、その目的を達成する為にはデフレ時の増税は超絶愚行であるから、それを止める方がよっぽど評価が上がるという事を伝えれば良かったのです。
将来的に、ちゃんと良いタイミングでの消費税増税には反対していません。
行為の話と時期の話をしていたのでかみ合うわけがなかったのです。
まあそのおかげで議論は続いてしまい、私にとっては楽しい時間を過ごせました。
次に、広がった話を全体的にみると、理想対現実という感じに見えましたね。
あくまで私の視点での理想なので、相手にとってみればちゃんと解決方法を持っている可能性もあります。
だから話は納得はできるのだけれど何かが違うという感じになってしまいました。
もしも理想の話をしていたら、そんなに意見は違わないのですよね。
相手もおそらくそれに気が付いていたとは思われますが、諦めたら終わりという思いが有ったのかもしれません。
或いは何かしらの解決方法が頭にはあったのかもしれません。
ぶっちゃけて言えば、今の世界は大丈夫じゃないって点では一致しています。
しかしおそらくはこれは間違っているから変えるべきだという言い分と、変えられないからこの中で最善を尽くすという話でぶつかってしまったように思います。
私は以前から言っていますが、世界が日本だけならなんとでもなると思っています。
ただ日本は地政学的にも酷いですし、残念ながら世界を変えるには大きな事件でも起こらないと無理でしょう。
そこに意見の食い違いを見たような気がします。
次に、議論では思い込んでいる部分に突っ込む事が重要だとわかりました。
あたり前があたり前ではないと否定されると、少し考え直してしまいます。
私は、金融政策は緩やかなインフレが正しいと考えています。
もちろん、場合によっては違う事をする場合もありますよ。
ただ基本的にはそれが正しいと確信を持っています。
でもそれを否定されると、立ち止まってしまいますよね。
どうして緩やかなインフレがいいのでしょうか。
物価の変動は無いに越したことはないです。
しかし変動が無いと、金儲けの得意な人が生産性を上げてきた時、苦手な人の職を奪い失業する恐れがあります。
ドンドン金持ちになろうという人がいる以上、常に消費を喚起し、失業者を出さない為にもインフレは必要なのです。
ここにも思い込みがあります。
インフレすると消費が増えるという部分にも突っ込まれた気がします。
一瞬『あれ?』と思いましたが、圧力という意味ではそれが必ず存在する事はあらゆるデータから確認できている話です。
これに関してはデータを信じてもらうしかないですね。
そして後先に関しても突っ込まれましたね。
インフレさせて給料アップしなかったらという話。
これも本当に納得できる話でしたよ。
でもよく考えると、インフレって実際にお金を使っていかないと起こらない現状なんです。
※資源価格等外的要因は存在します。
先取りして円安にはなったりしますが、金融緩和を聞いて先に値上げする人はいません。
何故なら売れないからですね。
インフレというのは、実体経済を伴って、それが給料アップに繋がって、初めて起こり得る事だったのです!
はい、私もよくよく考えてみるまで気が付いていませんでした。{汗}
これは勉強になりましたね。
政策の判断には問題と目的を明らかにしないと話になりませんね。
政府紙幣については、問題と目的を明らかにしなかったので話がややこしくなりました。{汗}
借金を増やす不安と、政府紙幣への不安と、どっちがマシかという話でした。
だったらどちらも否定される事は当然でしたね。
でも、マシを選ぶ事も時には政策としてあって良いとは思います。
私はどちらも不安に思っていませんけれどね。
後でもう少しこの事については話をします。
リスクに対しての考えは、これは個人的にはかなりの自信を持っている所なのですが、説明もしづらい部分でした。
国の借金が増え続ける事に対しての不安ってのがあります。
私は全くというわけではありませんが、全然問題視していません。
この辺りの話は、議論1回ではなかなか説明できないし、納得してもらうのも難しいです。
国債発行額が増え続けるリスクは、私は気持ちだけだと思っています。
それ以上の不安は、もう世界の金融システムに対しての不安と重なりますので、日本でだけで解決はできません。
ドイツが面白い手を使っていますが、流石にどうでしょうね。
EU各国の企業に借金を背負わせ、金の流通量を確保しています。
その返済が滞ったら、ドイツ銀行だかが肩代わりするような危ない金融商品を集めていますね。
国の財政状況は一見良いように見えますが、単純にそれをドイツ銀行が背負っているだけとも言える状態です。
聞いた話ですので詳しくは調べてもらえればと思いますが、とにかく言いたいのは世界の経済システムが変わらないと、日本は借金を重ねていくしかない可能性が高いです。
でもそれは単なる円の流通量を増やしているだけで、借金と考える必要はないのです。
問題があるとしたら、金持ちがいきなり金を使い出して、『世界の食料を全部買い占めてやる!』みたいな暴挙に出る場合ですが、これもすぐに制限をかければいい話ですし、自分の金をゴミにするような行為をするとも思えません。
だから本当の問題は気持ちだけとなるのです。
そう言った所で納得できる人は少ないのでしょうね。
そこでリスクという事で更に考えるわけですが、ではいくら借金が増えたら危ないのでしょうか。
2000兆円でしょうか。
5000兆円でしょうか。
5000兆円分国債を発行したら、その分お金が流通していますので必ず次の国債を買うお金は市場に存在します。
国の借金は借金と考えるからおかしいのです。
単純に『市場にお金が足りないからお金の流通量を増やしている』と考えればいいのです。
インフレになって民間から流通量が自然に増えてくれば、借金も目減りしますし、税収も増えて国債の発行も抑えられていきますよ。
そもそもは誰の陰謀なのか、不安を煽ったから変な話になっているのです。
おそらく中国なんかの実態を知ったら、みんなどれだけ日本が問題無いか分かると思いますよ。
中国だって国内だけならなんとでもなります。
中国の問題は、ドルの借金が返せなくなる可能性が高まっている事ですよ。
ドル資産の3割くらいここ最近だけで切り崩したという話もありますよね。
ドルは中国が発行できませんから問題なのです。
リスクを正確にとらえる事が重要です。
政府紙幣の話の続きですけれど、これのリスクはほとんど気持ちだけです。
何故なら、今日銀が抱えている国債をコッソリ政府紙幣に変えても何も変わらないからです。
情報が出て不安視する人がいるから問題なだけです。
あえて他にもいうのなら、将来インフレ時のデフレ政策時に、国債を発行して政府紙幣を回収という間抜けな行為を行う必要があるかもしれない事です。
だったら最初からやらない方が良いですよね。
国債を増やし続ける不安と、政府紙幣に対する不安、どっちが重いのかで決めていい問題です。
国債に問題が無いと分かってくれれば、政府紙幣は超絶不要になるのです。
ちなみに政府紙幣の不安ってのは、発行するとハイパーインフレになるという不安です。
こんなもの、適切に不安を取り除きながらやれば問題ありませんけれどね。
一体いくら発行したらハイパーインフレになるんでしょうか。
1円でも不安ですか?
ハイパーインフレに至るまでには、段階があるのです。
ある額からいきなりハイパーインフレなんてありません。
政府紙幣を発行してどう使うのかにもよります。
日銀の国債を買いとる為か、市場から買い戻す為か、財政出動する為か、それはどのように使うのか、全て異なってきます。
私は一番リスクの少ない実体にはまるで影響のない所、日銀の国債買い取りを推しています。
気持ちだけでどれくらい変わるか試してみたいですね。{笑}
不安を煽る人がいたら、一度考えてみてください。
そのリスクがどの程度でどのくらいの影響が出てどう駄目なのか。
案外煽る為だけのものが多いですよ。
そんなわけで、議論をして反省した点を書き出してみました。
多分そのうち私は忘れてしまうでしょう。
その前に、また何かで議論したいですね。
実は自分の考えを改められるという事は楽しいです。
目から鱗ってやつです。
私は自分が絶対に正しいなんて思っていません。
説得力のある説明で、私の意識を変えてくれる人がいれば嬉しいです。
それは議論じゃなく、記事でもなんでもいいんですけれどね。