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★9★宇宙の絆2 第12話
2009年10月2日【金】02時33分16秒

 一生「くっ!」
どうしてもフェンネルを使ったら、あの盾が邪魔になる。
盾の設定を熱感知にしなければさほど邪魔にはならないけど、それだと敵を落とす事もできないし意味がない。
かといって、フェンネルを使わないなんて、俺の戦闘スタイルから反する。
どっちにしてもどちらかが戦い方を変えない限り、共闘は無理だ。
チョビに、何故拡散ビーム砲付きの盾を使っているのかと聞いたら、デフォルト機にこの盾しか持っていないからだそうだ。
それにこの盾は、親が誕生日プレゼントで買ってくれた商品についてきたアイテムらしい。
だからどうしても使いたいのだそうだ。
そういった愛着や愛情が、強さを作る事を俺は知っている。
俺のフェンネルもそうなのだから。
使う人が少ないフェンネルを、完全に使いこなせているのは、ひとえにフェンネルへの愛。
まあそんなわけだから、盾を自在に操れるように、左腕の強化や、盾を使っても有る程度動けるパワーアップを、軍の予算でやったわけだけど。
此処は俺がおれるしかないかもな。
そうするとして、この子と共闘するなら、どんな戦闘が一番合うだろう。
この盾をもっている限り、敵はフェンネルは使えないし、下手に近寄ってくる事も不可能だ。
接近が有るとするなら、拡散ビームを撃った直後のタイミングで近づいてくるだろう。
もしくは圧倒的スピードで後ろを取るかだけど、パワーアップしたチョビのガードナーの後ろはなかなかとれないはずだ。
でも背後がとれないような相手だったら、チョビには勝てないだろうし、俺はそれ以上に強い相手の事、つまり背後をとってくるような相手をフォローできれば良いのではないだろうか。
盾の攻撃範囲は、前方ほぼ180度であるわけだから、後方180度なら、俺のフェンネルも使えるじゃないか。
同じ敵を狙う、又は同じ敵を向いているから、今のフェンネルの設定では使えないんだ。
今は自分と敵の位置から、フェンネルをドーム型に配置している。
これを別の対象や形で配置すれば、うまくいくのでは?
チョビと共闘する時は、ガードナーを対象に後ろに配置したいところだけど、それはできないから、俺の機体の向きで配置するか。
俺のメインモニタの隅を囲う形で、フェンネルを円状に配置する。
距離は俺の得意な間合いを少しずつ調整するとして、もし同じ敵を相手にする時は、モニタは後方カメラを使う事になるから、後方カメラの性能を少し上げる必要があるな。
いっそ前後全く同じカメラをつけて、切り替えられるようにするのはどうだろうか?
共闘は並んで、もしくは背中合わせで戦う事になる。
フェンネルの設定を後方にして、共闘ってのもあるな。
この場合、長距離攻撃の強化が必要になる。
この際だ。
キュベレイはあきらめて、SSかもしくは前に使えそうでキープしていた機体を、チョビとの共闘用に改造してみるか。
戦いながら、色々試しつつ、頭の中で新人型を創造していった。
なんとなくイメージはできあがった。
 一生「よし!次回までにコレ作ってみるか。」
戦いながらメモした紙を見ながら、俺は久しぶりに強敵に立ち向かう時のわくわく感を味わっていた。

子供はみんな寝ている丑三つ時、俺は予算とキープしていた部品を駆使して、第三の人型作成に燃えていた。
ベースは前に拾って取っておいた、肩に羽根のようなものがついたタイプだ。
キュベレイ好きな俺にはやはりこの形があっている。
スピードもかなり出るし、瞬発力が半端じゃないから。
一瞬の動きが勝負を決めるのは、上級者では当然だ。
ほんの一瞬が勝敗を分ける戦いは、これまで何度かやってきた。
その全てで負けなかったのは、瞬発力のおかげ。
まあでも、瞬発力をおりこんだ戦い方をしているから、そういう結果になるとも言えるけど。
ドリームは、機体が瞬発力重視でなくても、自身の反射神経とコントローラーさばきで、この俺の瞬発力機を超えている。
瞬発力がなくても、先を読み正確な操作でそれを補うカズミン。
この二人に、俺は現状勝っているとは言えない。
ドリームに関しては、今日明日で能力で超える事はできないだろう。
だったら何で勝つか?
バトルグリードでドリームに勝った人を調べてみたら、カズミン以外では、だいたいが初戦、そして同僚のダストだけが、戦いの中で多く勝っていた。
調べたら、ダストは奇策戦術に優れたプレイヤである事がわかっている。
一言で言えばアイデアだ。
ドリームより強くなるには、今はアイデアしかないだろう。
 一生「できた。」
作成していた新型の人型ができあがった。
といってもプロトタイプだ。
まだ足の一部と、両腕の部品が足りない。
代わりに普通の両手両足だ。
実は新型機を作る為に、新パーツの開発を始めていた。
普通に考えて、さほど難しい開発ではない。
少しコストがかかるのと、どれだけパフォーマンスを下げないかってのが難しいだけ。
だからパフォーマンス無視のと、パフォーマンスを落とさないものの開発をしていた。
パフォーマンス無視のは、すぐにできあがるだろう。
俺は画面の機体を見て、少しわくわくした。
 一生「よし!」
此処までやって、俺はパソコンの電源を落とした。